基礎知識

ブロックチェーンのデータはなぜ改ざんできないのか

読者さん
読者さん
ブロックチェーンって技術がビットコインに使われていることは分かったぞ。ただ、デジタルデータが改ざんされたら、お金にならないよな。管理者がいなくてもどうして改ざんされないんだ?
いけやん
いけやん
たしかに、ネットバンクや・電子マネーとか、これまでのデジタルマネーは管理者がいたけど、ビットコインは「管理者不在」なので、どうして改ざんされないのか、気になるところですね。

ということで、このページでは、

「ブロックチェーンのデータはなぜ改ざんできないのか」

についてみていきます。

ブロックチェーンのデータ形式【復習】

まずは、以前のページ「ブロックチェーンとは何か」のおさらいです。

ビットコインの「ブロックチェーン」は、

  1. 「AさんからBさんへ●BTCを送った」という取引記録(トランザクション)「ブロック」の中に順番に収めていく。
  2. ある一定時間(およそ10分間)の取引記録(トラザクション)を何件かまとめて、ひと塊(ブロック)にする。
  3. このブロックを過去から順番に1本の「チェーン」にして繋いでいく。

という特徴がありました。

「ブロック」を「チェーン」に組み込むときのルール

いけやん
いけやん
ここからが、新しい内容となります。

ブロックチェーンでは、隣り合うブロック同士は「あるルール」に従って並べられていきます。

10分間の取引記録をまとめた「1つのブロック」を

これまでのチェーンに組み込むには、

このルールどおりの「膨大な計算」をしないとダメ、ということです。

  • その「ルール」って、どんなルールなのか?
  • ルールを満たす「膨大な計算」がどういうものか?

については、難しい内容になるのでここでは、いったん飛ばします。

いけやん
いけやん
「こんな状況でチェーンが繋がっていくんだなー」

という、ざっくりとした理解でOKです。

詳しくは「技術・仕組み」カテゴリーの以下の記事で解説しています。

≫参考 仮想通貨・ビットコインの「マイニング」とは何か

▼このブロックチェーンのルールは、例えるなら、こんな感じ。

エクセルの数式で、別のセルの値を参照して計算し、その結果がまた次のセルの数式に使われ⋯と繋がっているようなイメージ。

ブロックチェーンのデータを改ざんしようとすると?

では、

  • ルール通りにつながっている「ブロックチェーン」を改ざん

しようとするとどうなるでしょうか?

改ざんとは、例えば、

悪意のあるA氏が

「A氏からBさんに100BTC送った」という

過去の取引をなかったことにする

といったデータ書き換えが考えられます。

もし、これにチャレンジした場合、この取引記録が入っている過去の「ブロックの値」が変わってしまいます。

すると、すでに組み込まれたチェーン上で「そのブロック以降の内容」がすべて書き換わります。

そして、そのことがブロックチェーンの他の参加者(ノード)から一瞬でばれてしまいます。

エクセルの数式で例えるなら、参照元の値が変わると、その値を使った次のセル、そのセルを参照したその次のセル・・・も芋づる式に値が変わって、元のセルをいじったことがすぐに分かる、という状態。

ビットコインの「51%問題」

厳密には、悪意ある者が「膨大な数のコンピューター(とそれを動かす電気代)」をかければ、理論上改さんは不可能ではありません。

これが一般的にビットコインの「51%問題」と呼ばれるものです。

厳密には51%ではなく、全体の20~30%とかのノードを占めれば改ざんできます

ただし、これは経済的に割が合わないので、それを試みる者は現れません。