このページでは、かつて
「ゴールドETF」が誕生したことによって、金の価格がどう動いたか?
という歴史を見ていきます。
ここから、上場・証券化した(=ゴールドETF)が誕生したことによって、大きく価格が上がった経緯があります。
- 金そのもののポテンシャル(総量や年間採掘量)は変わっていないのに、
- 「投資商品」「取引環境」が価格にインパクトを与えた、
というのは、
とても興味深いですね。
そして、これからビットコインでも同じ展開が予想されます。←重要!
≫参考 ビットコインETFが誕生すると価格が上がる理由【ゴールドでも実証済み】
ゴールドETFとは
ゴールドETFとは、
金の価格に連動するETF
のこと。
(上場投資信託:Exchange Traded Fund)
ゴールドETFの商品例
具体的な商品としては、
国内ETFでは、
- 「SPDRゴールドシェア」(1326)
- 「純金投資信託」(1540)
米国ETFでは、
- 「SPDR Gold Shares」(GLD)
- 「SPDR Gold MiniShares Trust」(GLDM)
- 「iShares Gold Trust」(IAU)
などがあります。
ゴールド投資信託の商品例
また、非上場のファンド(いわゆる投資信託)としては、
- 「三菱UFJ純金ファンド」
などがあります。
ゴールドに投資する方法
金に投資する方法としては、
もともと、
- 金貨や延べ棒など、金そのものを「直接購入」
- 毎月積み立てる「純金積み立て」
などしかありませんでした。
これらは、貴金属店や金属メーカーを通してしか取引できず、まぁめんどくさい。
この時代は「ゴールドへの投資」は今ひとつー般的ではありませんでした。
そこからゴールドETFが誕生し、証券取引所に上場すると、一般の投資家でも金に投資できるようになります。
ゴールドETFの誕生と金価格の推移

ゴールドETFが誕生したのは2000年台。これ以降、金の価格はうなぎのぼり。
低迷していた価格は、2000年台に入って瞬く間に上昇。10倍以上に跳ね上がります。
ゴールドETFの誕生後、金価格が上昇した理由
このように、
ゴールドETFが誕生したことで金の価格は大きく上昇した理由は、
「証券市場で取引されるようになったことで、機関投資家の莫大なファンドマネーが流入した」
から。
証券化しないと投資ファンドは投資したくても、参入できません。
- 「金の延べ棒」を直接買うことはできない。
- 「ゴールドETF」であれば投資できるようになる。
つまり、上場することで、
- 堰を切ったように巨額の「ファンド資金」が流入し、
- 大きな「買い圧力」が「価格上昇」につながる。
ということ。
金自体の価値は変わったわけではないのに、「取引できる環境・商品」が整ったことで、一気に価格が跳ねあがる。
ビットコインもETF化によって価格向上が予想される
そして、言わずもがなですが・・・
これから米国SEC(証券取引委員会)がビットコインETFを承認すれば、
「ビットコイン価格」に大きなインパクトを与えることは間違いなし。
2021年4月現在、世界ではカナダで3つのETFが承認された段階ですが、これは序の口。
市場規模も全く違うアメリカでビットコインETFが誕生したときがインパクト大でしょう。
仮想通貨ETF(上場投資信託)の取引所への上場についても米SEC(※証券取引委員会)が認可すれば、機関投資家の本格的な参入が期待できます。私は、多くの海外の機関投資家と話をしていますが、皆、仮想通貨マーケットに参入したくて、”ウズウズ”しています。取引のルールや環境が整備されれば、堰を切ったように、巨額のマネーがマーケットに流入してくることは目に見えています。
(SBIホールディングス 北尾吉孝CEOの著書より)